「もし時間を止められたら、自分だけ好き放題できるんじゃない?」そんな妄想、誰しも一度はしたことがあるかもしれません。特に映画やアニメでよく見かける「時間停止」は、一見すると無限の可能性を秘めた夢のような能力に見えます。たとえば「女子更衣室を覗けるんじゃないか?」なんて大人の発想も、ついつい頭をよぎるかもしれませんね(いけません!)。でも、ちょっと待ってください!科学の視点から考えると、その夢はかなり厳しい現実に直面します。
今回は、もし本当に「時間を止められたら」というシチュエーションを科学的に考察し、現実にどんなことが起こるのかを解説します。
時間停止の「物理的な壁」
時間を停止するというのは、物理的に考えると一体どういうことなのでしょう?簡単に言うと、時間停止は「全ての動きが止まる」という状態です。時間が止まると何が起こるのか、一つずつ見てみましょう。
①見えない!
まず、光が止まります。光というのは、秒速約30万キロで移動する電磁波です。つまり、時間を止めるということは、この光の移動も停止させるということです。そうなるとどうなるか?
まったく何も見えなくなります!
目に入ってくる光がなければ、暗闇しか存在しません。女子更衣室を覗こうにも、残念ながら何一つ見えません。むしろ、真っ暗闇の中で何がどこにあるかすらわからない恐怖に包まれることでしょう。覗くどころの騒ぎではありませんね。
②聞こえない!
音も同様に、空気の振動によって伝わる波です。音波も当然止まります。ということは、誰かが呼んでも、その声は空気中で止まってしまい、あなたの耳に届くことはありません。むしろ、完全な静寂が広がります。時間停止の世界は、耳鳴りすら起きない不気味なほどの無音です。シーンとした無音の中で「自分だけの世界だ!」と喜びたいところですが、音楽も聞けない、風の音すらない世界は想像以上に退屈で孤独です。
③動けない!?
さらに重大な問題があります。時間が止まると、物理的な物体の動きも全て停止します。例えば、空気の分子も止まるため、呼吸ができません。酸素が肺に入ってこないというのは、非常に困った事態です。女子更衣室を覗こうなんて余裕どころか、呼吸ができないので、その時点で「楽しい思いどころか窒息寸前」という命の危機に直面します。
④触れない!?
さらに驚くべきことに、触感にも大きな影響があります。時間が止まると、物質同士が作用し合う「分子の動き」も止まってしまいます。何かを触ろうとしても、まるで鉄の壁に手を押し付けるような感触。すべてのものが「とてつもなく硬い」存在になります。つまり、触れるどころか、物を持つこともできませんし、人に触れることも不可能です。これでは楽しいどころか、何もできず、ただ固まってしまいます。
「楽しい思い」はできないどころか危険?
総合的に見て、時間停止の世界は、実に不都合だらけです。何も見えず、何も聞こえず、何も動かせない。酸素も供給されないので、数分も経たないうちに窒息の危機に直面するでしょう。「楽しい思い」どころか、「苦しい思い」の方が現実味を帯びてきますね。
だからと言って、もう一度「時間停止能力欲しい!」とは思えなくなりませんか?科学的には、この時間停止の夢はまったく魅力的でなくなるばかりか、むしろ命に危険を感じさせるものです。
まとめ
時間停止の妄想は確かに楽しいものですが、現実的には非常に不便で、危険なものになることがわかりました。映画やアニメでは、自由自在に時間を操るシーンが描かれますが、実際の物理法則に基づくと、そんな夢のような展開はあり得ません。結局のところ、時間停止は「楽しい思い」どころか、私たちの日常を完全に壊してしまうという結論に至ります。これで、時間停止の妄想も少し現実に引き戻されましたか?
それとも、まだ挑戦してみたい気分ですか?それなら、次はどうやって光や空気の動きを管理できるか、未来の技術に期待するしかないかもしれませんね。