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筋トレが続かない人へ 。科学的に正しい習慣の作り方

目次

序論:なぜ今、レジスタンストレーニングなのか?

「健康的に長生きするためには、必ず筋トレを取り入れるべきだ。」
スタンフォード大学のアンドリュー・ヒューバーマン博士がそう断言するように、科学的に見てもレジスタンストレーニング(筋力トレーニング)は私たちの体に欠かせない習慣となっています。筋肉は単に体を大きくするためだけでなく、姿勢改善、代謝アップ、ケガ予防、さらには脳機能の維持にも大きな役割を果たします。

そんな筋トレの世界で「Glute Guy(グルート・ガイ)」と呼ばれる存在がいます。それが今回紹介するブレット・コンテレラス博士です。博士はスポーツ科学の博士号を持ち、30年以上にわたり一般の人からアスリートまで数千人以上を指導。特に「ヒップスラスト」という画期的なお尻のトレーニングを広めた第一人者として世界的に知られています。

本記事では、コンテレラス博士がHuberman Lab Podcastで語った内容をもとに、初心者から上級者まで役立つ“科学的に正しい筋トレ”の考え方を解説します。


本論

1. トレーニング頻度:週2回が最低ライン、週3回が理想

博士によると、筋肉を成長させるには最低でも週2回の全身トレーニングが必要です。週1回でも理論的には効果はありますが、ほとんどの人にとって十分ではありません。
特に初心者は「週2回フルボディ」を目安に始め、慣れてきたら「週3回」に増やすと効果的。さらに目的によっては「下半身3回+上半身2回」などの分割法も有効です。

👉 ポイントは「筋肉を刺激する回数を増やすこと」。ただし、回復できなければ逆効果になるため、自分の体調を観察しながら調整する必要があります。


2. セット数とプログレッシブオーバーロード

筋肥大(筋肉を大きくする)に必要なのは「ただ繰り返すこと」ではありません。博士はこう強調します。

「最も重要なのはプログレッシブオーバーロード。つまり、徐々に負荷を増やし続けることだ。」

具体的には以下の方法があります。

  • 重量を少しずつ増やす

  • 同じ重量で回数を増やす

  • 可動域を広くする

  • フォームをより厳密にする

また、博士は「セット数」に関しても興味深い見解を示しています。
一般的には1種目につき3〜4セットが推奨されますが、重要なのは記録をつけて毎回少しずつ成長することです。単に4セット行っても、毎回同じ重量・同じ回数なら意味がありません。


3. 男女での目的の違いとプログラムの分け方

博士のフォロワーの74%は女性だといいます。その理由は明白で、多くの女性が「お尻(グルート)」を優先的に鍛えたいと考えているからです。
一方、男性は胸や肩、腕など上半身を重視する傾向があります。

博士は「男女でトレーニング方法が根本的に違うわけではない」と強調します。必要なのは、目的に応じて種目や頻度を調整することです。

  • 女性:下半身(特にお尻)3日+上半身2日

  • 男性:上半身3日+下半身2日

という分割法は、まさに目的別の効果的なアプローチです。


4. 最大回復可能ボリューム(MRV)

筋トレ初心者から上級者に至るまで知っておくべき概念が**MRV(Maximum Recoverable Volume=最大回復可能ボリューム)**です。
これは「筋肉が回復可能なギリギリのトレーニング量」を意味します。

博士はこう説明します。

  • MRVを超えるとオーバートレーニング状態になり、成長が停滞する

  • MRVを下回りすぎると刺激不足で成長しない

  • 個人差が大きく、遺伝や年齢、生活習慣で変わる

例えば、スクワットを毎週3回行うとする場合、強度やフォームによって「回復できる人」と「全く回復できない人」に分かれます。したがってMRVを見極めながら調整することが最も重要です。


5. 筋肉を効率よく成長させる「ビッグ6種目」

コンテレラス博士は「これさえやれば全身が鍛えられる」というビッグ6種目を提唱しています。

  1. スクワット

  2. ベンチプレス

  3. デッドリフト

  4. ミリタリープレス(ショルダープレス)

  5. チンアップ(懸垂)

  6. ヒップスラスト

この6種目を軸に、バリエーション(ダンベル、マシン、自重)を組み合わせれば、全身をバランスよく鍛えることができます。特に「ヒップスラスト」は博士が広めた種目で、お尻を効果的に成長させる最強エクササイズです。


6. 実体験から学ぶ:コロナ禍で生まれた「ストロングリフティング」

2020年のパンデミック時、博士のジムは閉鎖の危機にありました。しかし博士は限られた仲間と共に、毎日のようにトレーニングを続けました。その結果、従来のパワーリフティング3種目(スクワット・ベンチ・デッド)にヒップスラストなどを加えた「ストロングリフティング」という新しい競技形式を考案。

仲間内で競い合うことで驚異的な成長を遂げたといいます。
このエピソードは「環境や制約があっても工夫次第で成長できる」という大きな学びを私たちに与えてくれます。


7. グルート強化のための低負荷アクティベーション

博士は「お尻は普段の生活であまり使われないため、意識的に目覚めさせる必要がある」と強調します。
その方法が低負荷グルートアクティベーションです。

例:

  • バンドウォーク(ゴムバンドで横歩き)

  • グルートブリッジ(お尻を締めながら持ち上げる)

  • ファイアハイドラント(四つん這いで片脚を外に開く)

これらをウォーミングアップで軽く行うだけで、お尻の筋肉が“オン”になり、その後のトレーニング効果が高まるといいます。


結論:科学と経験に基づくトレーニングの黄金ルール

ブレット・コンテレラス博士の教えをまとめると、以下のルールに集約されます。

  1. 筋肉は最低でも週2回刺激せよ

  2. プログレッシブオーバーロードを常に意識する

  3. 男女で方法は同じ、違うのは優先部位

  4. 自分のMRVを把握し、オーバートレーニングを避ける

  5. 「ビッグ6種目」を軸にバリエーションを加える

  6. 環境に縛られず、工夫と競争心で成長する

  7. 特にお尻はアクティベーションから始める

初心者の方は、まずは「週2回フルボディ+ビッグ6種目」を意識するだけで、確実に体が変わっていきます。そして慣れてきたら、MRVを意識して調整しながら「週3回」や「分割法」に挑戦してみてください。

筋トレは単なる筋肉づくりではなく、一生続けられるライフスキルです。科学と経験に基づいた正しい方法で、健康的で強い体を作りましょう。

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