当せん確率は低いのに宝くじが当たる気がするのはなぜか?




宝くじの当たる確率なんて1000万分の1。東京都全員の中で1人。そんな確率なのに自分だけ当たる気がするのはなぜだろう?その秘密は研究データにあった。

宝くじとドーパミン

出典:https://100tech.me/4419

宝くじを買おうと思ったときから、当せん番号を見終わるときまで、「ワクワク」や「ドキドキ」を感じた経験があるかと思います。もし当たったら何を買おう、高額当せんが当たったらどうしよう。宝くじを買った人すべての人にチャンスがあります。人は宝くじを買うことでドーパミンが分泌しているそうです。

ドーパミンとは?

「ドーパミン」「セロトニン」「ノルアドレナリン」は三大神経伝達物質というそうです。ドーパミンは快楽や多幸感をもたらし、ノルアドレナリンは不快感や恐怖をもたらす。セロトニンはその二つの分泌をコントロールしているそうな。
ストレスや不規則な生活習慣や、年齢を重ねるにしたがってドーパミン分泌量も減るそうです。

ドーパミンは大事

ドーパミンが減ると、やる気がでなくなったり、集中力、記憶力が低下したりするみたいです。恋愛が認知症予防になるというのも、ドーパミンの分泌が関係しているそうです。

つまり、宝くじを買うことは体に良い?

宝くじを買うことによる「ワクワク」や「ドキドキ」が脳を刺激することで、意欲が湧き、学習や運動能力に影響すると言われています。すごい!宝くじの健康効果!

つい宝くじを買ってしまうのもドーパミンのせい?

宝くじに当せんするような低い確率を主観的に高く見積もってしまう「ワクワク感」や、逆に高い確率を低く見積もる「ハラハラ感」の強さに、脳内の神経伝達物質ドーパミンが関与していることが、放射線医学総合研究所(千葉市)などのチームの研究で分かった。

日本経済新聞 2010/12/8記事

健常男性を18名ずつグループAとBに分け、さまざまな当せん確率と当せん金額の組み合わせの複数の宝くじを、それぞれいくらなら買ってもよいか答えてもらうという実験を行ったそう。

放射線医学総合研究所の実験結果

出典:https://www.jst.go.jp/pr/announce/20101208/index.html

宝くじの低い確率を高く見積もり、高い確率は低く見積もる傾向にあることが分かった。

出典:https://www.jst.go.jp/pr/announce/20101208/index.html

出典:https://www.jst.go.jp/pr/announce/20101208/index.html

ドーパミンD1受容体の密度が低い人ほど、低い確率を高く見積もり、高い確率は低く見積もる傾向がより強い。

つまり、宝くじが当たる気がするのはドーパミンのせい

ジャンボ宝くじで1等が当たることは科学で解明されているのか?

こちらの記事にあるように、1000万分の1の確率とは「雷に撃たれる確率」であり「交通事故で450回死ぬ確率」と同じ。その確率でも、「今回は当たる気がする」とか「今ついてるから♪」とか言っているのは、完全にドーパミンにやられているという話である。この研究は、ギャンブル依存症の診断や治療に役立てるそうで、人間の非合理な意思決定はドーパミンによるものと結論づけている。

まとめ

まったくその通り。心理学では認知バイアスとも言うそうだ。

認知バイアスとは、認知心理学や社会心理学の理論であり、ある対象を評価する際に、自分の利害や希望に沿った方向に考えが歪められたり、対象の目立ちやすい特徴に引きずられて、ほかの特徴についての評価が歪められる現象を指します。

論理的思考力と議論より抜粋

「当たったらいいな」という希望に、「10億円」という目立ちやすい特徴に引きずられて、「1000万分の1という低確率」という評価を歪める現象が、宝くじを買うという行為だ。

うん。わかった。わかってる。でも、体に良いからいーじゃん!完