ジャンボ宝くじの当たる確率は2000万分の1。当たらなくても買い続ける7個の心理。




今や心理学はいろいろなところで応用されていて「営業が商品を売る」「仲間とコミニケーションをとる」などの行動は心理学で説明ができる。
人生は、運よりも実力よりも「勘違いさせる力」で決まっているという本がバカ売れしているくらい、バイアス(先入観、偏見)の存在は一般的になりつつある。宝くじを買い続ける心理もバイアスで説明ができる。

ジャンボ宝くじの確率

等級 当せん金額 確率
1等 7億円 2000万分の1
1等前後賞 1億5000万円 1000万分の1
1等組違い賞 10万円 10万分の1
2等 1000万円 666万分の1
3等 100万円 20万分の1
4等 10万円 1万分の1
年末ラッキー賞 2万円 1万分の1
5等 1万円 500分の1
6等 3000円 100分の1
7等 300円 10分の1

東京と大阪の中で1人だけ!?


1等前後賞10億円は夢があるけど、2000万分の1は途方もない確率だ。
東京都の人口が1200万人、大阪府が800万人なので、その両方をあわせた中から選ばれるたった1人ということになる。
知事でも2人いるのに、1人というのがどれくらいの確率かお分かりであろうか?

それでも宝くじを買い続ける人はどんな心理なのか?

①感情バイアス

他の人は当たらないけど、自分だけは当たる気がする

たとえ相反する証拠があっても、心地よい感覚をもたらす肯定的な感情効果のあることを信じたがる。
好ましくない、精神的苦痛を与えるような厳しい事実を受け入れたがらない。
(Wikipediaより)

宝くじが当たらないというのは一般的だが、それを受け入れたくない。自分だけには幸運が降りてくると思い込む。

②確証バイアス

自分に都合のいい情報に頼る

仮説や信念を検証する際にそれを支持する情報ばかりを集め、反証する情報を無視または集めようとしない。
(Wikipediaより)

宝くじの高額当せん者の7割は、10年以上買い続けている人といった都市伝説のような情報を信じる。自分のしていることに相反する情報は信じたくないので集めない。

③正常性バイアス

自分の行動は正常だと軽く考える

自分にとって都合の悪い情報を無視したり、過小評価したりしてしまう。
(Wikipediaより)

宝くじに多額のお金を使っていても、2018年の1億円以上の当せん者は435人、20時間に1人は1億円以上当せんしている。1000万円以上は4時間に1人。100万円以上は26分に1人と聞くと、これは正常な行動だと判断してしまう。

④喪失不安バイアス

買うのを止めると今までがムダになると考える

何年も買い続けたものを途中でやめると、これまでの努力やお金もすべてムダになると考える

⑤集団同調性バイアス

人が買っていると自分も買いたくなる

人は必ず集団と同じ行動を取りたがる性質がある。多くの人が売り場に並んでいるのを見ると、自分も仲間に加わることでチャンスが得れるような気がする。

⑥アンカーバイアス

当たった人を聞くと自分も当たる気がする

先行する何らかの数値(アンカー)によって後の数値の判断が歪められ、判断された数値がアンカーに近づくこと
(Wikipediaより)

自分より運が悪い人が当たったと聞くと、自分にもチャンスがあるはずという気分になる。

⑦プロスペクト理論

今まで宝くじに使ったお金を取り戻したい

質問1:あなたの目の前に、以下の二つの選択肢が提示されたものとする。
選択肢A:100万円が無条件で手に入る。
選択肢B:コインを投げ、表が出たら200万円が手に入るが、裏が出たら何も手に入らない。

質問2:あなたは200万円の負債を抱えているものとする。そのとき、同様に以下の二つの選択肢が提示されたものとする。
選択肢A:無条件で負債が100万円減額され、負債総額が100万円となる。
選択肢B:コインを投げ、表が出たら支払いが全額免除されるが、裏が出たら負債総額は変わらない。

質問1は、どちらの選択肢も手に入る金額の期待値は100万円と同額である。にもかかわらず、一般的には、堅実性の高い「選択肢A」を選ぶ人の方が圧倒的に多いとされている。

質問2も両者の期待値は-100万円と同額である。安易に考えれば、質問1で「選択肢A」を選んだ人ならば、質問2でも堅実的な「選択肢A」を選ぶだろうと推測される。しかし、質問1で「選択肢A」を選んだほぼすべての者が、質問2ではギャンブル性の高い「選択肢B」を選ぶことが実証されている。

人間は目の前に利益があると、利益が手に入らないというリスクの回避を優先し、損失を目の前にすると、損失そのものを回避しようとする傾向があるということ。

(Wikipediaより)